ディザスタとは
ディザスタとはディザスタリカバリのことで、DRと略される。
ITシステムにおける災害対策や災害復旧のことを指す。
DRサイトとは
稼働系システムとは別に、遠隔拠点で予備のシステムやデータのバックアップを行っている場所のことを指す。
南海トラフ地震などで、稼働系システムが入っているデータセンターが災害に合うことを想定して、遠隔地のデータセンターをDRサイトとすることが基本的である。
ディザスタが必要なシステム
リアルタイム処理のような業務中断が許されないシステムでは、DRサイトに予備のシステムを用意して、稼働系システムに障害が発生したらDRサイトの予備システムに切り替えて業務継続を行う必要がある。
他にもお金などの重要なデータを扱うシステムでは、データ消失が許されないため、DRサイトにデータバックアップが必要となる。
RTOとRPO
AWSの試験などでもよく出てくるRTOとRPOだが、
RTO(Recovery time objective)は目標復旧時間で、この時間以内でシステムを復旧させないといけない時間
RPO(Recovery Point Objective)は目標復旧地点で、どの時間以内の地点に復旧可能である必要があるかという指標
ディザスタリカバリを行う際には、対象システムの特性を把握して、顧客にRTOとRPOを確認した上で、RTOの要件を満たすために、必要なDRサイトの仕組みを構築する。
RTO、RPOが短ければ短いほど、コストが増加し、長ければコストも少なくて済む。
例えばRPOが1日~2日であれば、日単位でバックアップすればよいが、1時間であれば、1時間単位でバックアップや同期が必要になる。
RTOが数日であればデータバックアップのみで対応可能だが、RTOが数分となった場合は、DRサイトにて予備システムを常に稼働させておき、障害が発生したら即座に予備システムに切り替える必要がある。
これらの要件をもとに、予備システムの構築が必要なのかデータバックアップのみでよいのかを決定する。
当然、予備システム構築が高価で、データバックアップのみが安価となる。
DRサイト内での構成
・ホットサイト
DRサイト内で予備のシステムを稼働させた状態にしておき、データも同期しておく。
稼働系システムがダウンしたら即座に予備のシステムに切り替えて業務を継続する
稼働系システムと同じ構成が必要になる分コストがかかるが、業務に支障を与えない
・ウォームサイト
DRサイト内で予備のシステムを構築は行うが、電源は落ちた状態。
予備システムがダウンしてから稼働させるため、業務が行えない時間が一定時間発生する。
・コールドサイト
DRサイトの場所と回線だけ用意しておく。
機材などの用意は無いため、災害が発生してからDRサイトに機材を搬入してから、機材の設定やアプリケーションのインストール、データの復元などを行うため、業務再開には数日がかかる。